「サイバーレジリエンス」開講
日付:2020年5月2日 / カテゴリー:授業
東京大学情報理工学系研究科では、2020年度春学期に「サイバーレジリエンス」の講義を開講します。世の中のサイバー脅威に対して、セキュリティの考え方だけではなく、レジリエンスの考え方と組み合わせた観点で、情報理工学を学ぶ修士・博士学生向けに講義を行います。サイバー空間を「守る」技術がサイバーセキュリティなら、「直す」技術がサイバーレジリエンスということになるのでしょうか。私は「プロテスがセキュリティ、ケアルがレジリエンス、両方使えて一人前」と教えております。
ガイダンスを終えて、第一回目の講義ではサイバー脅威対策の 諸外国の 規制や国際標準を講義しました。その話では通り一遍の理解とならないよう、歴史的経緯も合わせて説明するのですが、講義直前に「この歴史的インシデントを引き起こしたマルウェアの動作を見せたほうがいい」と考え、隔離環境で動作をさせた動画を解説しておりました。記念すべき第一回目の授業のレポート課題は「ZoomやWebExの最新のCVEの内容を解説し、CVSSスコアを算出せよ」といったテーマ。講義終了後数時間で提出してくる受講生もいました。果たして何人が(何割が)正確に見積もってくるのか楽しみです。